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「つらい」「死にたい」「手首を切りたい」…受話器から聞こえてくる悲痛な声…これに対する私の言葉はどんどん説得力がなくなっていく。私が担当している女の子からの電話。幼い頃から酷い虐待を受け、それをまだ引きずり続ける。一所懸命生きているが、いまいろんなことが重なり、フラフラになっている。「どうして私がこんな辛い目に遭わないといけないの?」から「私が虐待を受けている人間だから?」、「私が悪いから虐待を受けたの?」と変化する…。こういうとき、弁護士なんて肩書きは全くの無力だ。精神科医とかカウンセラーとか、電話の相談員とかはどう対応しているんだろう…。妙にそういう人たちに対する尊敬の念が起こる(そんな場合じゃないだろう)。
きゅんきゅんに予定が詰まった昼間の時間では、ゆっくり話を聴くこともできない。謝りながらも電話を切る。 夜仕事が一応片づき、彼女と少しだけ面会する。昼間の電話の時よりは少し落ち着いていた。彼女が医師から処方され飲み忘れた薬の束を私に渡す。大量に服用しないように私に渡そうとしているんだと解釈し受け取る。彼女は生きたいんだ。今、何度も押し寄せる波に溺れかけながらも、でも泳ぎをやめようとしないんだと少し胸がいっぱいになった。 彼女と別れてから、メールが来た。「ありがとう。もうちょっと生きてみるよ」…色々あっても、どうか幸多きことを祈る。(サイドボーボー) 【子どもセンター「パオ」のサイト→http://www.pao.or.jp/】
by npo_pao
| 2012-07-24 07:18
| パオ弁日記
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Comments(3)
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