献杯

毎年年の瀬になると亡くなった人のニュースが増えるような気がします。

つい先日、私の高校のクラスメイトの女性が亡くなったという知らせを受けました。卒業以来直接会ったことはありませんでした。

私の高校は共学だったのですが、１８０名ほどの同級生の中で女子は１２名でした。私は高校のとき友達は決して多くはなく、女子ともほんの数人と話をする程度でした。彼女はその中で、よく話をした数少ない女子の一人でした。私と一緒で成績は決して褒められたものではありませんでしたが、殺伐とした高校生活の中で、いつも朗らかで彼女がいると周りの雰囲気が和んでいました。

彼女は地元の大学を出て堅い職業に就き頑張ってきたそうです。ずっと連絡を取ってなかったのですが、ちょうどその仕事を辞めて一人で独立して仕事をやると聞いてお祝いの手紙を送った頃から年賀状等のやり取りが始まりました。全然会っていないのですが、高校の時の彼女の印象そのままの文面に心が和んだ記憶があります。

彼女が亡くなったという知らせをくれた友達は呆然としていました。その友達は直前に彼女に会っていたとのことでした。病気のことは聞いていましたが、とてもそんな状況には見えなかったということです。

いま私の中では、あの暗闇のような高校時代でほんのりと光を放っていた彼女がずっと浮かんできます。

彼女はお酒が大好きだったそうです。今日は彼女のために献杯します。（いじけん坊将軍）

【子どもセンター「パオ」のサイト→https://www.pao.or.jp/】